買い替え、買い足しの時期
専門として学ぶ人は、中級に到達した時点で買い足すと良いだろう(学習辞典に中辞典を、または中辞典に
最新の学習辞典を)。学習辞典で事足りる人が改訂版に買い替えるのは10年目でも遅くないと思われる。
それはなぜか。学習辞典で学び始め、中級に到達した頃に新版が出たとしても、追加される新語の数は全て
の収録語数に対して少ない。中級者であれば、旧版に載っていない言葉に直面してもインターネットや対象
言語の辞典(例えば英英辞典)で調べることができるだろう(決して容易ではないが、挑戦することで上達
する)。さらに言えば、追加された単語のうち、いくつを実際に見聞きしたり使う機会がどれほどあるだろ
うか。それも、旧版と新版を片っ端から照らし合わせていかないと、どれが新語かも分からない。それを考
えると、改訂版が出る度に買い替える必要はないと思われる。その良い例を私の経験とともに下に記そう。
クラウン仏和辞典第7版
2015年に出た第7版の語数は第6版(2006年)と同じく4万7千語。使われなくなった言葉を削除し、新語
1000語を追加。前版から9年ぶりの改定版で追加された新語が1000語で、見出し語数が同じというのは、
現代語がそれほど様変わりしないということであろう。
私は2019年まで、一時期、翻訳とコンサルティングの仕事でフランス語を使用していたが、クラウン仏和
辞典第6版(2006年発行)を買わずに第5版(2001年)で事足りていた。2017年にそれが酷く劣化したうえに、
スペイン語力の向上が必要になり、ラルース社の フランス語⇔スペイン語大辞典を購入したのを機にクラ
ウン仏和第7版に買い替えた。
2007年に同社の フランス語⇔イタリア語大辞典を購入したが、あくまでも専門とするイタリア語の仕事用
であり、フランス語の実務ではあまり使わなかった。そのイタリア語の実務でさえ、はじめは伊和中辞典
初版(1983年)と和伊中辞典初版(1993年)で間に合っていた(分野に特化した案件に対応するためにラ
ルース社の大辞典を購入)。つまり、まともな辞典1冊で10年以上まかなえるのである。
極論だが、辞典一冊分の単語を丸ごと覚えて、その全てを使用することはほぼあり得ないので、辞典を最
大限に活用する日々を送るか、必要に迫られない限り、しっかりとした学習辞典を一度買うと買い替える
必要はないだろう。改訂版の購入を検討する際は、まずは使用している旧版を図書館に持って行き、新版
と比べて、どのような変更点があるか、その内容が自身にとって役立ち、重要または必要かを考えると良
いだろう。
最新の学習辞典を)。学習辞典で事足りる人が改訂版に買い替えるのは10年目でも遅くないと思われる。
それはなぜか。学習辞典で学び始め、中級に到達した頃に新版が出たとしても、追加される新語の数は全て
の収録語数に対して少ない。中級者であれば、旧版に載っていない言葉に直面してもインターネットや対象
言語の辞典(例えば英英辞典)で調べることができるだろう(決して容易ではないが、挑戦することで上達
する)。さらに言えば、追加された単語のうち、いくつを実際に見聞きしたり使う機会がどれほどあるだろ
うか。それも、旧版と新版を片っ端から照らし合わせていかないと、どれが新語かも分からない。それを考
えると、改訂版が出る度に買い替える必要はないと思われる。その良い例を私の経験とともに下に記そう。
クラウン仏和辞典第7版
2015年に出た第7版の語数は第6版(2006年)と同じく4万7千語。使われなくなった言葉を削除し、新語
1000語を追加。前版から9年ぶりの改定版で追加された新語が1000語で、見出し語数が同じというのは、
現代語がそれほど様変わりしないということであろう。
私は2019年まで、一時期、翻訳とコンサルティングの仕事でフランス語を使用していたが、クラウン仏和
辞典第6版(2006年発行)を買わずに第5版(2001年)で事足りていた。2017年にそれが酷く劣化したうえに、
スペイン語力の向上が必要になり、ラルース社の フランス語⇔スペイン語大辞典を購入したのを機にクラ
ウン仏和第7版に買い替えた。
2007年に同社の フランス語⇔イタリア語大辞典を購入したが、あくまでも専門とするイタリア語の仕事用
であり、フランス語の実務ではあまり使わなかった。そのイタリア語の実務でさえ、はじめは伊和中辞典
初版(1983年)と和伊中辞典初版(1993年)で間に合っていた(分野に特化した案件に対応するためにラ
ルース社の大辞典を購入)。つまり、まともな辞典1冊で10年以上まかなえるのである。
極論だが、辞典一冊分の単語を丸ごと覚えて、その全てを使用することはほぼあり得ないので、辞典を最
大限に活用する日々を送るか、必要に迫られない限り、しっかりとした学習辞典を一度買うと買い替える
必要はないだろう。改訂版の購入を検討する際は、まずは使用している旧版を図書館に持って行き、新版
と比べて、どのような変更点があるか、その内容が自身にとって役立ち、重要または必要かを考えると良
いだろう。