イタリア的考え方 - 日本人のためのイタリア入門
出版社:筑摩書房(1997年)
著者:ファビオ・ランベッリ
「イタリア的・・」、「イタリア的に生きれば・・」といった、イタリアを美化して理想郷として
描く、ありきたりのエッセイとは根本的に異なる。イタリア人の気質とそこから如何にして、どの
ような社会や人間関係が形成されるかを文化の視点から論じている。上述のありきたりのエッセイ
に共通する、一部のイタリア人の気質や一地域の特色をイタリア人、イタリア全土に当てはまるか
のように描くステレオタイプの物が生まれる要因にも言及している。
イタリアとイタリア人と関わり20年以上になるが、本書の内容は、ごもっともと思うことばかり。
イタリア人の気質やイタリア社会の特徴を実体験で感じたことがない人には難しい内容かもしれな
いが、異文化をしっかりと考察する人は、イタリア人やイタリアという国と向き合う時に有益な本
と感じられるだろう。そのような人には、たとえ現時点でイタリアを知らなくても、面白いはず。
逆に、イタリア好きでも、「文化の本質を考察するのは堅苦しい」、「そのような事は面倒、深く
考えずに楽しめれば良い」と思う人には退屈な内容だろう。
著者:ファビオ・ランベッリ
「イタリア的・・」、「イタリア的に生きれば・・」といった、イタリアを美化して理想郷として
描く、ありきたりのエッセイとは根本的に異なる。イタリア人の気質とそこから如何にして、どの
ような社会や人間関係が形成されるかを文化の視点から論じている。上述のありきたりのエッセイ
に共通する、一部のイタリア人の気質や一地域の特色をイタリア人、イタリア全土に当てはまるか
のように描くステレオタイプの物が生まれる要因にも言及している。
イタリアとイタリア人と関わり20年以上になるが、本書の内容は、ごもっともと思うことばかり。
イタリア人の気質やイタリア社会の特徴を実体験で感じたことがない人には難しい内容かもしれな
いが、異文化をしっかりと考察する人は、イタリア人やイタリアという国と向き合う時に有益な本
と感じられるだろう。そのような人には、たとえ現時点でイタリアを知らなくても、面白いはず。
逆に、イタリア好きでも、「文化の本質を考察するのは堅苦しい」、「そのような事は面倒、深く
考えずに楽しめれば良い」と思う人には退屈な内容だろう。